クリニック開業に備える!安心経営のための保険4選

開業医の皆様、準備は順調に進んでいますか? 医療機器の選定やスタッフの採用など、やるべきことは山積みですよね。
そんな中で、意外と見落としがちなのが保険です。 「何かあった時のため」と軽く考えがちですが、 保険はあなたのクリニックと大切なご家族を守るための重要な備えです。
今回は、開業医が知っておくべき4つの保険とその選び方について詳しく解説します。 万が一の事態に備え、安心してクリニック経営に臨めるよう、ぜひ参考にしてください。
なぜ保険が必要なの?開業医が抱えるリスクとは
開業医の多くは個人事業主としてスタートします。 これは、クリニックの経営が順調な時は良いのですが、 負債を抱えた場合、院長個人の財産がリスクにさらされることを意味します。
また、小規模なクリニックでは、 休業や災害、医療事故、訴訟など、 様々なリスクに十分に対応できない可能性があります。
このようなリスクに備え、適切な保険に加入しておくことが、 安定したクリニック経営とご家族の生活を守る上で不可欠なのです。
1. 休業補償保険:まさかの休診に備える
病気やケガで突然休診せざるを得なくなった場合、 収入が途絶えても、家賃やスタッフの給与などの固定費は支払わなければなりません。
休業補償保険は、 このような状況で収入が途絶えてしまった場合に、 所得を補償してくれる心強い味方です。
所得補償保険
院長先生ご自身の病気やケガによる休業をカバーします。 月額3万円程度の保険料で、短期の休業から長期の療養まで、幅広いプランがあります。 多くの開業医が加入しており、経営の安定に欠かせない保険と言えるでしょう。
団体長期障害所得補償保険(GLTD)
病気やケガで長期にわたり働けなくなった場合に、 所得を補償する保険です。 医療法人で働く医師などに多く加入されていますが、 独立開業前から加入しておくことで、 開業後の安心感にもつながります。
2. 火災保険:建物や設備を守る
火災や自然災害は、いつ降りかかるか分かりません。 クリニックの建物や高価な医療機器が被害を受けた場合、 その損失は計り知れません。
火災保険は、このような万が一の事態に備える保険です。 建物や設備の損害を補償してくれるだけでなく、 近年では、新型コロナウイルス感染症による休業を補償する特約も登場しています。
3. 医師賠償責任保険:医療事故に備える
どんなに注意していても、医療事故は起こりうるものです。 万が一の事態に備え、医師賠償責任保険への加入は必須と言えるでしょう。
開業医は、勤務医よりも責任範囲が広がるため、 より手厚い補償内容の保険を選ぶ必要があります。 院長先生自身の医療行為だけでなく、 スタッフや非常勤医師の医療ミス、 クリニック内での事故などにも対応できる保険を選びましょう。
4. 生命保険:ご家族の未来を守る
開業資金を借り入れた場合、生命保険は重要な役割を果たします。 万が一、院長先生に何かあった場合、 残されたご家族に借金が残らないよう、備えておく必要があります。
金融機関からの融資を受ける際には、 **団体信用生命保険(団信)**への加入が一般的ですが、 保険料が高額になる場合や、 病気やケガによる長期の就業不能には対応できない場合があります。
ご自身の状況に合わせて、 民間の生命保険も検討することをおすすめします。
保険選びのポイントと注意点
保険選びで重要なのは、 ご自身のクリニックの状況や家族構成、 そして将来の展望を踏まえて、 最適なプランを選ぶことです。
保険の種類によって、 加入のタイミングや注意点も異なります。
例えば、生命保険は融資を受ける時点で、 休業補償保険や医師賠償責任保険は開業日の少し前に、 火災保険は内装工事が完了する頃に加入するのが一般的です。
専門家への相談のススメ
保険は複雑で分かりにくい部分も多いので、 保険代理店など、専門家への相談をおすすめします。
専門家のアドバイスを参考に、 あなたにとって最適な保険プランを見つけ、 安心してクリニック経営に臨みましょう。